違いを面白がれる関係

久しぶりの外食だった。
前に同じ部署だった57歳の女性と、食事に行った。

わたしとは26歳差で、随分歳は離れている。
でも、ある程度の年齢になれば、年齢と仲良くなるかどうかはあまり関係がないと思う。
それは、社会人になって数年経ってから分かった。

彼女は、明るくて早口でさっぱりとした性格で、とにかく最高に面白い。せっかちなので、わりとマイペースなわたしがゆっくり話し始めると、結論を待てずに、頭をくるくる回転させて「え！？それってこういうことなの？！」と、まだ話し終わってもいないのに想像で驚いたりする。落ち着いて、もうちょっと聞いて、と大笑いしながらわたしが言うと、彼女も大笑いしながら、それでそれで？と、聞いてくれる。

人生の大先輩である彼女に対してほんとうは敬語で話さなきゃいけないのだろうけど、敬語3割、タメ口7割くらいで話している。せっかちな彼女は会話にスピード感があって、心も広いし、小さなことは気にしないと分かっている。

わたしはマイペースな人間なのに、せっかちな彼女と居るのが本当に楽しくて、なんにも気を遣わない。

彼女は、とても大らか。決して怒ったりしない。わたしをよく急かしてくるけど、それは半分冗談だとわかっている。わたしは自分とペースの違う彼女のテンポの良さがとても面白くて、彼女はわたしのマイペースさを面白がってくれている。

大人になるにつれて、じぶんと似た人と一緒に居るのが居心地が良くなる。子どもの頃は、いろいろな子と仲良くできたのに。そんな、大人になってから出来た人間関係なのに、違いを面白がってお互いにけらけら笑い合えることを、とても幸せに思う。